藤井聡太論、将棋の未来

藤井聡太論、将棋の未来著者、谷川浩司


異次元の進化を続ける天才、藤井聡太四冠にレジェンド、谷川浩司十七世名人が迫っています。
将棋をよく知らない人でも興味深く読むことが出来る傑作です。

第六章、AI革命を生きる棋士  から抜粋。
AIは人間の生活を便利に、そして豊かにするものであるが、それによって私たちが考えることを放棄してしまつては、人類は退化していくばかりだ。人間ならではの思考と感性をこれまで以上に研ぎ澄ますことによって、「AIとの共存」に相乗効果が生まれるものだと思う。
AIの登場によって、ますます頭脳と体力と精神力の勝負という傾向が強まっている。これは令和と平成の将棋の大きく異なる点である。今後、こうした傾向はさらに強まり、混沌とした様相を呈していくだろう。
まさに令和の将棋界はカオスと言える。
自分一人の力で考え、最善手にたどり着けるかどうか。AIが強くなり、AIの力を借りるようになっても、棋士の地力の有無が勝負を分けることに変わりない。

新型コロナウイルス、オミクロン株が急拡大するなか、予定していた外出を控えて、読み残していたものを読み切りました。

2022年01月15日